写真は香川に住んでいる私の友人EP51さんが所有する、ダイハツ・コンソルテ・クーペのレーシング仕様車。おそらく日本でたった一台のマシンです!
コンソルテはダイハツ初の小型乗用車である「コンパーノ」の後継として1969年に登場。現在の親会社であるトヨタとの提携によりトヨタ・パブリカの兄弟車として生まれたものの、まことにダイハツらしく?1,000ccエンジンだけは自社製を用いて独自色を打ち出し、ダイハツワークスの駆るダイハツエンジン搭載コンソルテはラリーでも活躍したそうな。
1973年には本家パブリカのモデルチェンジとクーペ版「パブリカ・スターレット」の登場でコンソルテも二代目への移行と「コンソルテ・クーペ」が登場しますが、セダンの「コンソルテ・ベルリーナ」のモデルチェンジよりも「コンソルテ・クーペ」の方が先に登場したために当時のカタログは新型のクーペと旧型のベルリーナが一緒に収まっているという何か妙な写真が表紙でした。
本家パブリカ・スターレットがレースでサニー・クーペと世紀の大激闘を演じている脇でイソイソとラリーに励むコンソルテでしたが、販売も奮わないうちに1977年のシャレード登場で役目を終えて消滅します。残ったコンソルテ達は、あるものは大衆車として平凡に、あるものはスターレットの兄弟車である事を生かして峠の隠れキャラとして余勢を過ごす事となりますが、何分本家より台数が圧倒的に少なかった事もあり、本家パブリカ/スターレットですら見かけない現代では解体屋ですらほとんど見かける事はありません。
ところが90年代に入ってこのコンソルテが再び脚光を浴びる事になるイベントが誕生しました。それが「ダイハツ・チャレンジカップ」。ダイハツ車専門のジムカーナ大会であるこのイベントの関西大会会場に現れたコンソルテは当時のスターレットのチューニングのノウハウを投入してレーシング仕様に改装され、会場で見せる激しい走りは参加者の老若男女にダイハツがかってどんなメーカーだったのかを身をもって示す証人と化していたのです(厳密にはコンソルテはダイハツ車じゃないけど)現在、オーナーが軽カー耐久レース参戦で多忙なためここ最近再び眠りについているようですが、いつかまたあの快音を響かせて走ってほしいものです。。